サラリーマン時代、「寺西部長」と呼ばれることが好きではなかった。
それまで「寺西さん」と呼ばれていたのが、人事発令日から突然「部長」と呼ばれるようになる。会社組織では当たり前と言われるが、僕はどうも“個人”が“肩書き”に書き消されてしまうような感覚をもっていたので、違和感があった。
去る7月4日に自民党本部より「衆議院愛知県選挙区支部 支部長」の肩書きを拝命したら、今度はなんと「先生」と呼ばれ始めた。これはこれでまたまた驚く、本当にびっくりなのである。そもそもなんで政治家は皆さん「先生」と呼ばれるのだろう? それすらよくわからない。
確かに呼ぶ側からすれば、議員章を付けている方には取あえず「先生」と呼んでおけば問題のない“オールマイティーな肩書き”とも言える。
いずれにしても、「部長」と呼ばれるのも「先生」と呼ばれるのも、そこに一個人としての“寺西むつみ”が置き去りにされているような感じがして、どうにも精神衛生上あまり良ろしくはないのです、僕の場合は。