名古屋の夏の風物詩と言えば、日本の伝統文化のひとつ「大相撲名古屋場所」。しかし、近年、俄かに名古屋の夏の“新風物詩”と言われる伝統文化が“子どもたち”に人気を博している。

19日(土)、今年で7回目を迎える「
まいまい狂言会」にお招きいただき名古屋能楽堂へ伺いました。

「まいまい狂言会」は、今年、若干40歳ながら愛知県文化芸術選奨を受賞された狂言師、十四世・野村又三郎さんが、親子でも日本の伝統文化を楽しめるようにと、プロデュースしたユニークな狂言会。毎年夏休みの第一土曜日が開催日とされ、お母さん方が中心となって会の運営すべてを手づくりで切りもりしている。

7年目を迎える今年の演目は「
口真似」と「
柿山伏」。特に「
柿山伏」は小学6年生の国語の授業で、ちょうど夏休み前に習うらしい。写真は「柿山伏」の名場面。もちろん演目は現代語ではないが、子どもたちはゲラゲラと笑うから驚く。時空を越えて“
笑いのツボ”は通じているのかも、と思わせられる。これぞまさに“
又三郎マジック”である。

野村又三郎さんの狂言会へは今回で5回ほどお邪魔しているが、今年の「まいまい狂言会」は、600名を超える親子連れの皆さんで会場はほぼ満席。年々歳々、又三郎さんとお母さん方の思いが少しづつ伝播していることを確信します。

そして、まいまい狂言会の最後は、恒例の“
笑いどめ”で満席となった会場全員で「
うぅ~わっはっはっはっはっはっはっはっはっ」と大笑い。「まいまい狂言会」は来夏も7月18日に、大相撲名古屋場所が開催される名古屋城の正門、名古屋能楽堂で開催されます。名古屋の夏の“
新・風物詩”として続いていくことを期待したい。