今年も消防団による「年末消防特別警戒」が始まった。昨日25日のクリスマスの夜は、中村区内18消防団団長らが中村消防署に集結し、開始式が執り行われ、広報車に乗り込み、冷え込む街へと出発した。昨年の3月11日、東日本大震災では250名を超える消防団員が、最後まで命を懸けて任務を遂行し、尊い命を失った。“世のため人のため”と言葉でいうことは実に簡単だ。しかし、無責任な意見ばかりが目につく現代ニッポンの地域社会、“利他の活動”にこそ、もっと目を向けることが必要だ。

ところで、名古屋市内の消防団は、昭和23年の消防組織法の施行とともに、小学校の通学区域ごとに消防団の設置を推進したもので、中村区の稲葉地消防団が発足したのをはじめ、昭和24年までに市内で101消防団(定員4000名)が発足した。その後は、市町村の編入によりそれぞれに設置されていた消防団が市の消防団として改変。平成23年現在、名古屋市内16区、265団、定員6,820名となっている。名古屋市の消防団は、全国にも珍しい小学校の学区を基本として、消防団が結成されていることで、より地域に根差した活動が展開されている。ちなみに、女性団員は、市内全体で324名。(平成23年4月現在)女性団員も男性団員と同じ責任を担っている。