
厳しい自然環境にある宮古島は、過去に干ばつなどによる大打撃を受け続けてきたことから、豊富な地下水を利用することによる水無し農業からの脱却を目指し、(サンゴ礁で出来ている島である特性から)透水性の高い琉球石灰岩の地下に止水壁で貯水ダムを建設し、水源開発を実現した。


止水壁により堰き止められた地下内部の模型。地下内部の地形が“すり鉢状”になっていることが地下ダム建設の重要条件のひとつ。白い部分が止水壁。現在宮古島にはふたつの地下ダムが建設されている。

地下ダムはドリルで地下70メートルの石灰岩に穴を開け、更にその穴に溶剤を流し込み止水壁を作る工法。地上までの約10メートルは止水壁は作らず、満水時には自然に溢れるようになっている。(写真下は地上から水量を確認できるようになっている止水池)

地下水をくみ上げる為の動力には風力発電による電力が利用されている。システム全体にムダが無い。(写真下の模型)