
最近、各地のお寺でWebを使ったPR映像やアニメキャラクターを起用した“ファンづくり”が注目を集めている。先日、三重県伊勢市にある浄土宗慶蔵院の御住職(おっさま)前島格也さんの御話を伺う機会に恵まれた。学校教諭として32年間勤めた後に御父上の後を継いでご住職に就かれた異色の経歴である。最近のお寺の“ファンづくり”について伺ったところ、ある80歳を越えるおばあさんとのエピソードを披露され「永い永い寺の歴史の中で、お寺のすべてがそこに来てくださる方々のくらし(いのち)の一部になっている。」というお話を聞かせていただきました。“つくるもの”ではなく日日のきちんとした地道な積み重ねの中で“できていくもの”ということなのでしょう。前島住職の口調(リズム)は不思議にスッと心に染み込んで来るようでした。有難いお話を有難うございました。