考古学。
ずいぶん前の話だが、大学時代の恩師で「日本考古学会」重鎮中の重鎮である大塚初重名誉教授が僕に送ってくださった忘れられない言葉がある。

今朝、雪がちらつく通勤途中のバスの中、その言葉を思い出していた。

「うちの裏庭に竹薮があってね。先日大雪が降った翌朝、襖を開けて庭を見てみると、竹薮の上にもどっさりと雪が積もっていてねぇ。でも、竹って言うのは強いねぇ、小さな節と節がいくつもいくつもつながって出来てるもんだから、‘しなる’ことで雪の重さに耐えて、折れないんだよ。それで雪が溶けるとまた元のように真っ直ぐに戻ってに向かって伸びて行くんだよ。」

「寺西君、雷に打たれて一瞬にしてポキッと折れる名木になるのも、いいけれど。僕は君には、雪の重さに耐えて耐えて耐え抜く、あの強くしなやかなのような、そういう人生を歩んでほしいと思う。」

十数年も昔のことである。講義の中身はさっぱり覚えていないけれど、この言葉を“羅針盤”として歩んできたように思う。

考古学とは、古きを学び(未来を)考えること。
大塚初重先生、傘寿を過ぎて今尚ご健在であること喜ばしい限り。
by mutsumi_teranishi | 2010-01-07 19:08
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