‘野球界のイチロー’は大活躍、‘政界の一郎’は大苦戦の様相。
スポーツから学ぶことは実に多い。サムライJAPANと呼ばれるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)日本代表チーム。イチロー選手がバッターボックスでバットを翳(かざす)その姿は、切れ味鋭い名刀を翳すサムライのようにも見えた。そこには
日本代表としての自負と責任感が感じられた。
大揺れに揺れるニッポンの政界。かつて日本のサムライは政治を司っていた。「自民も民主も、政治家はいったい何をやっているんだ!」との怒りの声を最近よく耳にする。100年に一度の困難に立ち向かうためには、もはや自民でもダメ、民主でもダメ。WBCのように“サムライ”が集まって出来た
『ドリームチーム』が必要なのだ。
国会での議論は、議事録に残り、国立国会図書館に保管され、やがてこの国の歴史の一部として語継がれる。“仕立てのいいスーツがどうした”とか“やるやる詐欺がどうした”とか“言ったとか言ってないとか”、子供たちに説明の出来ないような、見苦しい大人たちの足の引っ張り合いはもうそろそろ止めにしたらどうなんだろうか。そこには日本代表の自負も責任感のかけらすらも感じられない。
サムライに成りきれなかった古い政治家たちの時代の終焉はそう遠くはないと思いたい。