“名古屋・栄(の景観)は、New Yorkのマンハッタンと似ている。”
まさか?と思うような言葉だが、これ僕の友人の意見。
彼は10年以上も前からNew Yorkを拠点として国際的に活躍する新進気鋭の日本人指揮者である。長年New Yorkで生活している彼の目に映る大都市名古屋は‘愛知県芸術文化センター’‘愛知県美術館’‘旧市民会館’‘名古屋市美術館’等など、素晴らしい文化発信拠点を持ちながらも、市民の豊かな生活を演出する為に活かし切れていないという。
たしかに、愛知県芸文センターで開催されるクラシックなどのコンサートやミュージカルは概ね
午後6時開演。ビジネスマンやOLは、まだ仕事中。夕食も摂らずに空腹を我慢してコンサートやミュージカルへ行くことになる。
一方、世界最高のエンタテイメント都市と言われるNew York(ブロードウェイ)では、
午後8時開演。仕事を終え、家族や仲間と夕食を楽しんだ後にコンサートははじまる。そしてエンタテイメントを楽しんだ後は、近隣のバーで一杯飲んで帰宅するといった感じなのだ。
仕事場も、コンサートホールも近隣のレストランも、そして周辺のバーや居酒屋も
、都市全体が文化を支える仕組みとして確立しているのだ。
“名古屋は夜が早い”といわれるが、友人の言葉の通り、夕暮れの街を演出する
“黄昏時をプロデュースする”ことによって大都市名古屋の文化を創生することができるにちがいない。
(写真:愛知県芸術文化センターHPより引用)